「食品メーカーの営業ってきついの?」
食品メーカーへの就職や転職を考えている方なら、一度は気になるポイントではないでしょうか。
私は食品メーカーに勤務し、営業職を約7年間経験しました。その後は企画職も経験しています。
営業時代は小売・ドラッグストアなどの既存取引先を中心に担当し、地方への転勤も経験しました。
結論から言うと、食品メーカー営業には大変な部分があります。
一方で、個人的には「食品メーカー営業=とにかくきつい仕事」と一括りにするのも違うと感じています。
自分が提案した商品が実際の売場に並ぶ面白さがありますし、日常生活で身近な商品を扱えることも、この仕事ならではの魅力です。
この記事では、食品メーカー営業を7年間経験した立場から、仕事内容・大変だったこと・メリット・年収・転勤事情まで紹介します。
※本記事は筆者自身の食品メーカー勤務経験をもとにした内容です。仕事内容・給与・福利厚生・転勤制度などは会社、部署、担当カテゴリーによって大きく異なります。
食品メーカー営業はどんな仕事?
食品メーカー営業と聞くと、「スーパーを回って商品を売る仕事」というイメージがあるかもしれません。
実際には、単純に商品を売り込むだけではありません。
私が経験した営業では、主に小売業などの既存取引先を担当していました。
代表的な仕事を挙げると、次のようなものがあります。
- 取引先との商談
- 新商品・既存商品の提案
- 販売計画の作成
- 売上データの分析
- 販促企画の提案
- 売場や商品の確認
- 社内関係部署との調整
- 売上・利益などの数字管理
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、食品メーカー営業は自社製品を取引先の売場で取り扱ってもらうための提案・営業活動を行う仕事とされています。
実際に働いてみても、「商品を売る」というより、どうすれば取引先で商品が売れるのかを考えて提案する仕事という感覚の方が近かったです。
食品メーカー営業は新規営業ばかりではない
営業職というと、飛び込み営業やテレアポをイメージする方もいると思います。
ただ、私の場合は既存取引先への営業が中心でした。
もちろん会社や部署によって新規開拓の比率は異なりますが、食品メーカーでは卸やスーパー、ドラッグストアなど、すでに取引のある企業と継続的に商談するケースもあります。
そのため、私自身は「毎日知らない会社に電話をかけ続ける」という営業スタイルではありませんでした。
むしろ重要だったのは、担当者との関係を築きながら、継続的に商品や販促企画を提案することでした。
7年間働いて「きつい」と感じたこと
ここからは、実際に営業として働いて感じた大変な部分を紹介します。
① 売上などの数字を追う必要がある
営業職なので、当然ながら数字とは切り離せません。
売上だけではなく、商品ごとの販売状況や前年との比較、計画との差などを確認しながら営業活動を進めます。
新商品を発売しても、提案すれば必ず採用されるわけではありません。
「なぜこの商品を導入するのか」「どれくらい売れると考えているのか」といった説明も必要になります。
数字を追うこと自体に強い抵抗がある人にとっては、大変に感じやすい仕事だと思います。
② 新商品の改廃が多い
食品業界では新商品が次々に発売されます。
新しい商品が出れば、そのたびに商品特徴を理解し、取引先へ提案する必要があります。
さらに、小売店の売場には限りがあります。
新商品を入れるということは、既存商品を含めた売場全体をどうするか考える必要が出てくることもあります。
商品の入れ替わりが多いカテゴリーほど、営業側の対応も増えやすいと感じます。
③ 賞味期限が仕事の難しさに影響する
食品メーカーならではだと思うのが賞味期限です。
食品といっても、賞味期限が長い商品と短い商品では営業の大変さがかなり違います。
賞味期限の短い商品では、在庫や販売数量についてより細かな管理が求められる場合があります。
売れなかった商品をいつまでも在庫として置いておけるわけではないためです。
私は食品メーカーを就職・転職先として比較するなら、会社名だけではなく、「何を作っているメーカーなのか」まで確認した方がいいと思っています。
④ 取引先と社内の間で調整する場面が多い
営業は取引先だけを見ていればいいわけではありません。
取引先から要望をもらえば、それを社内へ持ち帰って調整することもあります。
一方で、会社側にも利益や生産、物流などさまざまな事情があります。
取引先の希望をすべて受け入れられるわけではありません。
この「社外と社内の間に入って調整する」仕事は、営業の大変な部分の一つでした。
⑤ 全国転勤がある会社もある
これは食品メーカーを志望するなら、入社前に必ず確認してほしいポイントです。
私は実際に地方への転勤を経験しました。
厚生労働省のjob tagでも、大企業の総合職では全国転勤をしながらさまざまな地域で勤務するケースがあると説明されています。
転勤によってさまざまな地域で仕事ができるメリットがある一方、生活環境が大きく変わります。
特に結婚や住宅購入などを考える年代になると、勤務地をどう考えるかは重要になってきます。
逆に食品メーカー営業で良かったこと
ここまで大変な部分を書きましたが、私は食品メーカー営業にはメリットもかなりあると思っています。
① 自分の商品が店頭に並ぶ
個人的に一番分かりやすいやりがいだったのがこれです。
自分が提案した商品が採用され、実際にスーパーやドラッグストアの売場に並びます。
さらに、その商品を消費者が購入しているところを見ることもあります。
自分の仕事の結果を日常生活の中で確認できるのは、食品メーカーならではの面白さだと思います。
② 身近な商品なので仕事を理解しやすい
食品は普段から自分自身も購入する商品です。
スーパーへ行けば、自社商品だけでなく競合商品も確認できます。
「最近こういう商品が増えている」「この売場が広くなった」など、普段の買い物が仕事のヒントになることもあります。
③ 既存顧客中心なら関係構築型の営業ができる
私の場合、新規開拓より既存取引先への営業が中心でした。
そのため、一度売って終わりではなく、長期間担当する中で取引先との関係を作っていく仕事でした。
新規営業をひたすら繰り返すより、既存顧客と長期的な関係を築く営業が好きな人には合う可能性があります。
④ 福利厚生が充実している会社もある
食品メーカーを見るときに、年収だけで判断するのは少しもったいないと思っています。
会社によっては住宅関連制度や社宅制度、退職給付制度などが用意されています。
例えば同じ年収でも、住宅費を会社がどれだけ負担してくれるかによって実際の生活余力は大きく変わります。
転職先を比較するときは、額面年収だけではなく、基本給・賞与・住宅制度・退職制度まで含めて確認した方がいいです。
食品メーカー営業の年収は?
年収は会社規模や年齢による差がかなり大きいため、「食品メーカー営業なら○万円」と一括りにはできません。
dodaの職種データでは、食品メーカー・消費財メーカー営業の平均年収として461.1万円というデータが掲載されています。ただし、これは特定企業の給与水準を示すものではなく、勤務先や年代などによって差があります。
食品メーカー各社の年収を比較した記事は別にまとめています。
→ 【2026年最新】食品メーカー年収・売上高ランキング|現役社員が給与・転勤・営業のリアルを解説
年収を重視して食品メーカーを選ぶなら、こちらとあわせて読むと会社ごとの違いを把握しやすいと思います。
食品メーカー営業に向いていると思う人
7年間経験した個人的な感覚では、次のような人は比較的相性がいいと思います。
- 食品そのものに興味がある
- 人と長期的な関係を作るのが好き
- 数字を見ることに抵抗がない
- 相手の要望を聞いて提案するのが好き
- 社内外の調整が苦にならない
- スーパーやドラッグストアの売場を見るのが好き
特に「食べることが好き」だけでなく、なぜこの商品が売れているのかを考えるのが好きな人には面白い仕事だと思います。
食品メーカー営業に入る前に確認した方がいいこと
同じ「食品メーカー営業」という求人でも、働き方はかなり違います。
私なら転職・就職時に最低でも次の項目を確認します。
- 何の商品カテゴリーを扱う会社なのか
- 賞味期限は長いか短いか
- 主な取引先はどこか
- 既存営業と新規営業の割合
- 全国転勤があるか
- 住宅補助・社宅制度はあるか
- 基本給と賞与のバランス
- 退職金・企業年金などの制度
特に「有名な食品メーカーだから」という理由だけで決めないことは重要だと思います。
同じ食品業界でも、扱う商品と販路が違えば営業の働き方も変わります。
食品メーカーへの転職を考えているなら条件を比較する
※ここからはアフィリエイト広告を含みます。
食品メーカーへ転職する場合は、求人票の年収だけではなく、勤務地・転勤範囲・住宅制度・担当商材・営業スタイルまで比較することをおすすめします。
食品メーカーや製造業の求人を探している場合は、食品・メーカー系の求人サービスで実際の募集条件を確認してみる方法もあります。
まとめ|食品メーカー営業は大変だが、個人的には面白い仕事だった
食品メーカー営業を7年間経験して感じるのは、「きつい部分はあるが、それだけではない」ということです。
数字を追うこと、新商品の改廃、取引先との交渉、社内調整、転勤など、大変に感じる場面はありました。
一方で、自分が提案した商品が実際の売場に並び、それを消費者が手に取るところまで見られる仕事でもあります。
私自身、その後は企画職も経験していますが、営業時代に得た「売場を見る視点」や「取引先が何を求めているかを考える経験」は、その後の仕事にもつながっています。
食品メーカーへの就職・転職を検討しているなら、年収や知名度だけでなく、商品カテゴリー・販路・転勤・福利厚生まで含めて自分に合う会社か確認することをおすすめします。
各食品メーカーの年収や売上高については、こちらの記事で詳しく比較しています。
※本記事の仕事内容や感想は筆者自身の経験に基づくものであり、すべての食品メーカー・営業職に当てはまるものではありません。企業や部署、担当商品によって労働条件や仕事内容は異なります。


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