食品メーカー営業の1日の流れ|営業7年経験者が商談・店舗巡回・資料作成のリアルを解説

仕事・転職

食品メーカーの営業と聞くと、「一日中取引先を回って商談している」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、私が食品メーカー営業を約7年間経験して感じたのは、意外とパソコンに向かって資料を作っている時間が長いということです。

得意先との商談だけでなく、店舗巡回、見積作成、POSデータの分析、商談資料作成、社内調整、月次精算など、仕事はかなり多岐にわたります。

この記事では、食品メーカー営業を7年間経験した筆者が、実際にどのような1日を過ごしていたのかを紹介します。

※本記事は筆者自身の食品メーカー勤務経験をもとにしています。仕事内容や勤務時間、営業方法は会社・部署・担当得意先などによって異なります。

関連記事:食品メーカー営業はきつい?7年間働いて感じた仕事内容・メリット・大変なこと

食品メーカー営業の仕事は「外回り」だけではない

食品メーカー営業を経験する前は、営業といえば得意先へ行って商談する時間が仕事の中心というイメージを持つ方もいると思います。

実際に商談は重要です。

ただ、7年間経験して感じたのは、商談をするための準備にかなりの時間を使うということです。

  • 見積書を作る
  • POS実績を分析する
  • 市場データを分析する
  • 商談資料を作る
  • 得意先からの要望について社内調整する
  • 実績を確認して社内報告する

担当する得意先が増えるほど、こうした仕事も増えていきます。

【商談あり】食品メーカー営業の1日の流れ

まずは得意先との商談がある日の一例です。

時間 仕事内容
9:00 出社
9:30頃〜 商談準備・移動・店舗確認・得意先との商談
12:00頃 昼食
13:00〜15:00頃 他店舗を巡回・売場確認
15:00頃 帰社
15:00〜18:00頃 見積・社内資料・商談資料などを作成
18:00頃 退社

もちろん毎日この通りではありませんが、商談がある日はこのような動き方をすることがありました。

商談前に得意先の店舗を見に行く

私の場合、商談前にできるだけ得意先の店舗を確認していました。

実際の売場を見ると、資料だけでは分からない情報がかなりあります。

特に確認していたのが、自社が扱っているカテゴリーの特売・陳列方法・新商品です。

特売に何が入っているか

まず確認するのが、どの商品が特売されているのかです。

自社商品だけでなく、競合メーカーの商品が大きく展開されている場合もあります。

実際の店舗で何が売場の中心になっているのかを見ることで、商談で話す材料になります。

商品の陳列方法

同じ商品でも、どこに、どの程度のスペースで陳列されているかによって売れ方は変わります。

そのため、商品の有無を見るだけでなく、「どんな売り方をされているか」まで確認します。

新商品をチェックする

自社だけでなく、競合メーカーからも次々に新商品が発売されます。

売場を見ることで、競合の新商品がどの程度展開されているのかも確認できます。

こうした情報を持った状態で商談に臨むと、単に自社商品の説明をするだけではなく、実際の売場を前提に話ができます。

商談自体は約30分でも、準備には時間がかかる

私が経験した通常の商談は、1回30分程度のことが多かったです。

「それなら営業の仕事は意外と短い」と思うかもしれません。

ところが、実際にはその30分のために資料を準備します。

特にPOS実績が取得できる得意先では、販売実績を分析してから商談資料を作ります。

※POSデータとは
店舗のレジなどから得られる販売実績データです。「いつ・どの商品が・どれくらい・いくらで売れたか」などを分析する際に利用します。

さらに、市場全体の状況を把握するため、インテージなどの市場データを確認することもあります。

※インテージとは
株式会社インテージは市場調査・マーケティングリサーチを手掛ける企業です。食品メーカーなどでは市場やカテゴリー、競合商品の動向を把握し、提案資料を作成する際の参考データとして活用されることがあります。

例えば、

  • 自社商品の売上はどう変化したか
  • カテゴリー全体は伸びているのか
  • 競合商品はどう動いているのか
  • 今回提案する商品にどの程度の可能性があるのか

などを整理して、得意先に説明できる形にします。

商談30分に対して、その商談のための分析・資料作成に数時間使うこともあります。

食品メーカー営業で意外と時間を使う仕事の一つだと思います。

店舗担当者との「雑談」も大切な仕事だった

店舗巡回では、売場を見るだけではありません。

店舗の担当者と顔見知りになれば、雑談することもあります。

一見すると仕事とは関係なさそうですが、個人的にはこのコミュニケーションが意外と重要だと感じていました。

特に販売規模の大きな店舗の担当者と良い関係を作ることができると、店舗でイベントを実施できたり、商品を目立つ場所に陳列してもらえる機会につながることがあります。

もちろん売場の運用は得意先側の判断によるものですが、普段から店舗を訪問してコミュニケーションを取る意味は大きいと感じていました。

大手メーカーではラウンダーが店舗を巡回することも

規模の大きなメーカーでは、営業担当者とは別にラウンダーが店舗を回っているケースがあります。

※ラウンダーとは
メーカーなどに代わって店舗を定期的に巡回し、商品の陳列状況の確認や売場メンテナンスなどを行うスタッフのことです。

ラウンダーによる継続的な店舗フォローがある場合、決められた売場での商品陳列や売場の維持をサポートしてもらえることがあります。

ただし、営業本人が店舗へ行く意味がなくなるわけではありません。

実際の売場を見ることで得られる情報や、店舗担当者とのコミュニケーションは、商談にも活かせます。

【商談なし】食品メーカー営業の1日の流れ

商談がない日は、かなり雰囲気が変わります。

時間 仕事内容
9:00 出社
9:00〜12:00 社内資料・見積・商談資料などを作成
12:00頃 昼食
13:00〜18:00頃 資料作成・データ分析・店舗巡回・社内調整など
18:00頃 退社

場合によっては、ほぼ一日資料を作っている日もあります。

担当得意先が多いと、それだけ見積や商談資料を作る回数も増えます。

食品メーカー営業は外回りだけではなく、デスクワークの比率も意外と高い仕事です。

得意先からの要望に対する「社内調整」も営業の仕事

もう一つ時間がかかるのが、得意先からの要望に対する社内調整です。

特に多いのが、販売条件など金額に関係する相談です。

得意先から要望を受けても、営業担当者がその場ですべて決められるわけではありません。

条件を変更した場合に、売上や利益へどのような影響が出るのかを計算し、社内で判断してもらう必要があります。

そのために試算資料を作成して関係部署へ説明することもあります。

得意先との交渉だけでなく、社内を動かすための資料作成やコミュニケーションも営業の重要な仕事です。

社内から求められる報告も意外と多い

営業をしていると、社内スタッフや関係部署から実績などの報告を求められることもあります。

すぐ回答できる内容なら問題ありませんが、必要な販売実績をシステムなどから抽出して集計しなければならない場合もあります。

一つひとつは大きな仕事ではなくても、複数の依頼が重なると意外と時間がかかります。

予定していた商談資料を作っている途中に別の報告依頼が入る、ということもありました。

成功事例は自分から社内発信した方がいい

食品メーカー営業を経験して、個人的に重要だと思っているのが成功事例の社内発信です。

例えば、自分の提案によって良い販売実績が出た場合、その結果を資料にまとめます。

良い事例であれば、所属部署だけでなく、全国の営業担当者へ共有されるケースもあります。

これには「他の得意先でも同じ取り組みを応用できる」という会社側のメリットがあります。

同時に、営業本人にとってもメリットがあります。

「この人はこういう成果を出した」ということを、普段一緒に仕事をしていない社内の人にも知ってもらえるからです。

営業として成果を出すだけでなく、それを分かりやすく資料化して発信できる人は社内でも認知されやすくなります。

将来的に行きたい部署がある人や、社内で自分の仕事を知ってもらいたい人ほど、良い事例ができたときは積極的に発信した方がいいと私は考えています。

ただ成果を出して終わるのではなく、「成果を再現できる形にして社内へ共有する」ところまでが重要です。

毎月の精算作業もある

毎日の営業活動とは別に、定期的に発生する仕事もあります。

その一つが毎月の精算作業です。

通常の商談や資料作成を進めながら月次業務も処理するため、時期によってはデスクワークが増えます。

営業という名前からイメージする以上に、数字や事務処理に触れる機会は多いです。

半年に一度のプレゼン資料作成もある

私の場合、半年に一度プレゼンを行う機会がありました。

プレゼン自体は30分〜1時間程度です。

しかし、通常の商談と同じように時間がかかるのは本番よりも準備です。

実績を整理し、データを分析し、相手に伝わる資料に落とし込んでいきます。

通常業務と並行して作成するため、プレゼンが近づくと資料作成の時間も増えていきます。

予定通りにいかない「欠品対応」もある

食品メーカー営業には、突然発生する仕事もあります。

代表的なのが商品の欠品対応です。

商品の供給が予定通りにいかない場合、得意先への連絡や社内確認など、通常予定していなかった対応が発生します。

営業側で直接解決できない問題でも、得意先との窓口になるのは営業です。

こうしたイレギュラーが入ると、その日に予定していた資料作成などを後ろへずらさなければならないこともあります。

食品メーカー営業で時間がかかる仕事をまとめると

仕事 実際に感じたポイント
商談 通常は約30分でも事前準備に時間がかかる
店舗巡回 特売・陳列・新商品などを確認
見積作成 担当得意先が多いほど件数も増える
POS分析 販売実績を分析して提案の根拠にする
市場分析 市場や競合の動向を確認して資料へ反映
社内調整 得意先からの要望について試算・調整
社内報告 必要な実績を抽出・集計することもある
成功事例の発信 全国へ共有されることもあり、自分の実績を知ってもらう機会にもなる
月次精算 通常業務とは別に毎月発生
プレゼン 半年に一度。30分〜1時間程度+事前準備
欠品対応 突然発生するため予定が変わることもある

7年間経験して感じる食品メーカー営業のリアル

食品メーカー営業を7年間経験して感じるのは、「話す力」だけでできる仕事ではないということです。

もちろん得意先とのコミュニケーションは重要です。

しかし実際には、

  • 店舗から情報を集める
  • POSや市場データを分析する
  • 数字を資料にまとめる
  • 得意先へ提案する
  • 社内を調整する
  • 成果を社内へ発信する

という一連の仕事があります。

特に私が経験した中では、資料作成と分析に使う時間が想像以上に多かったです。

「営業だから一日中外に出て人と話している」というイメージで入社すると、少しギャップを感じるかもしれません。

食品メーカー営業への就職・転職を考えている方へ

食品メーカー営業に興味がある方は、求人を見るときに「営業」という職種名だけで判断せず、担当得意先や営業スタイルまで確認した方がいいと思います。

私が7年間経験して感じたメリット・大変だったことについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

→ 食品メーカー営業はきつい?7年間働いて感じた仕事内容・メリット・大変なこと

食品メーカー各社の年収については、こちらでまとめています。

→ 食品メーカーの年収・売上高ランキングを見る

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転職を検討している場合は、年収だけでなく、担当得意先・転勤範囲・住宅制度・扱うカテゴリーなども比較してみてください。

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まとめ|食品メーカー営業は商談以外の時間もかなり重要

食品メーカー営業の仕事は、得意先へ行って商品を紹介するだけではありません。

商談前に店舗を確認し、POSや市場データを分析して資料を作り、商談後には見積や社内調整を行います。

良い販売事例ができれば、それを資料にして社内へ発信することもあります。

そして毎月の精算、定期的なプレゼン、突然の欠品対応なども加わります。

7年間経験した立場から言えば、食品メーカー営業は「営業力+分析力+資料作成力+調整力」が必要になる仕事だと感じています。

一方で、自分が考えた提案が売場に反映され、実際に数字として成果が出たときの面白さもあります。

これから食品メーカーへの就職・転職を考えている方に、実際の働き方をイメージする材料になれば幸いです。

※本記事は筆者自身の食品メーカー営業経験に基づいています。仕事内容や制度、勤務時間などは企業・部署・担当得意先によって異なります。

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