食品メーカーへの就職・転職を考えるとき、「年収」を比較する人は多いと思います。
ただ、実際に食品メーカーで働いて感じるのは、年収だけでは実際の待遇は分からないということです。
特に差が出やすいのが、借上社宅や家賃補助などの住宅関連の福利厚生です。
私自身も借上社宅制度を利用しており、家賃の一部を会社が負担してくれるため、住宅費をかなり抑えられています。
一方で、住宅を購入して持ち家になると住宅補助はかなり少なくなります。
この記事では、実際に食品メーカーで働いている立場から、借上社宅、家賃補助、利用期間、転勤時のサポート、持ち家になった場合の住宅補助などを紹介します。
※福利厚生・住宅制度・利用条件は企業や雇用区分、勤務地、家族構成などによって異なります。本記事では筆者自身の勤務経験を中心に紹介します。
関連記事:食品メーカーは転勤が多い?金沢3年・福岡4年を経験して分かった全国転勤のリアル
食品メーカーの福利厚生は良い?
「食品メーカーは福利厚生が良い」と聞くことがありますが、すべての食品メーカーに当てはまるわけではありません。
会社の規模や制度、勤務地などによって内容は大きく異なります。
そのうえで、私自身が実際に働いていて特にメリットを感じているのが、借上社宅を中心とした住宅制度です。
毎月必ず発生する住宅費を抑えられるため、給与明細だけを見ていると分かりにくいメリットがあります。
逆に、住宅関連以外については「食品メーカーだから圧倒的に充実している」と感じるような、特別目立つ制度がたくさんあるわけではありません。
そのため、この記事では特に生活への影響が大きい住宅制度を中心に紹介します。
借上社宅で住宅費をかなり抑えられている
私の勤務先には借上社宅制度があり、現在も実際に利用しています。
家賃の一部を会社が負担する仕組みになっているため、通常の賃貸物件をすべて自己負担で借りる場合と比較すると、毎月の住宅費をかなり抑えられています。
このメリットは、実際に働き始めてから強く感じました。
就職・転職活動ではどうしても年収に目が行きますが、住宅費は毎月発生する大きな固定費です。
例えば年収が高い会社へ転職したとしても、それまで利用していた借上社宅や家賃補助がなくなれば、手元に残るお金が思ったほど増えないことも考えられます。
そのため、会社の待遇を比較するときは「年収+住宅制度」までセットで確認することをおすすめします。
家族で住む場合は住宅制度がさらに手厚い
私の勤務先では、独身か家族と住むかによって住宅制度の条件が変わります。
特に家族で住む場合は住宅関連の補助条件が最も良くなります。
結婚などによって必要な住宅の広さも変わるため、それに合わせた制度になっています。
新卒や20代のうちは独身向けの家賃補助だけを確認しがちですが、長く働くつもりなら将来の条件も確認しておいた方がいいと思います。
- 独身の場合の住宅制度
- 結婚した場合の住宅制度
- 家族で住む場合の条件
- 転勤した場合の取り扱い
- 住宅を購入した場合の住宅補助
同じ会社でもライフステージによって受けられる制度が変わるため、就職・転職時には確認しておきたいポイントです。
借上社宅は1か所につき最大10年まで
住宅制度が手厚い一方、私の勤務先では借上社宅を同じ場所で無期限に利用できるわけではありません。
1か所につき最大10年までという利用期間があります。
ただし、勤務地を伴う異動をした場合は、この期間がリセットされます。
そのため、同じ勤務地で長く勤務する場合と、転勤によって勤務地が変わる場合では住宅制度の利用状況も変わります。
食品メーカーの営業職では全国転勤がある会社もあるため、住宅制度と転勤制度はセットで確認するのがおすすめです。
敷金・礼金・更新料・仲介手数料も会社負担
借上社宅のメリットは、毎月の家賃だけではありません。
私の勤務先では、条件の範囲内で借上社宅を利用する場合、
- 敷金
- 礼金
- 更新料
- 仲介手数料
なども会社側が負担します。
賃貸住宅では入居時の初期費用が意外と大きくなります。
さらに引っ越し直後は家具や生活用品などを購入することもあるため、こうした費用を会社が負担してくれるのは実際に利用するとかなり助かります。
求人票で「借上社宅制度あり」とだけ書かれている場合でも、家賃以外にどこまで会社が負担してくれるのかを確認してみるといいと思います。
転勤時は引っ越し費用も会社負担
私は食品メーカー営業として、最初に石川県の金沢へ配属され、その後福岡へ異動しました。
金沢では3年間、福岡では4年間勤務しています。
勤務地を伴う転勤では当然引っ越しが必要になりますが、私の場合、会社都合の転勤に伴う引っ越し費用は会社負担でした。
さらに、赴任に関連する手当もあります。
全国転勤には生活環境が変わるという大変さがありますが、その分、転勤する社員を支える制度も用意されています。
転勤の可能性がある会社を比較するときは、単に「全国転勤あり・なし」だけを見るのではなく、
- 引っ越し費用を誰が負担するのか
- 赴任関連の手当があるか
- 転勤先でも借上社宅を利用できるか
- 家族で転居する場合の住宅条件
まで確認しておくと、実際の生活をイメージしやすくなります。
食品メーカーの待遇は年収だけでは判断できない
私が住宅制度を実際に利用して感じるのは、会社の待遇を額面年収だけで判断するのは難しいということです。
特に住宅費は毎月発生する固定費なので、借上社宅や家賃補助の有無によって生活費は大きく変わります。
食品メーカーの待遇を比較するなら、
- 基本給
- 賞与
- 残業代
- 家賃補助・借上社宅
- 転勤関連の手当
- 退職金・企業年金などの制度
まで含めて確認した方が実態に近いと思います。
なお、退職金や企業年金については会社によって制度設計が大きく異なるため、この記事では私の勤務先の具体的な制度や金額については紹介しません。
食品メーカー各社の年収については、こちらの記事で比較しています。
注意点|持ち家になると住宅補助がかなり少なくなる
借上社宅についてはかなりメリットを感じていますが、住宅制度で気になる部分もあります。
それが持ち家になった場合の住宅補助です。
私の勤務先では、借上社宅に住んでいる場合と比べると、住宅を購入した後の住宅補助はかなり少なくなります。
つまり、同じ会社で働き続けていても、賃貸・借上社宅で生活しているときと住宅を購入した後では、会社から受けられる住宅関連のメリットが変わります。
将来的に住宅購入を考えている人にとっては、意外と重要なポイントです。
「家を買うと損」という意味ではない
もちろん、住宅補助だけを理由に「家を買わない方がいい」ということではありません。
持ち家には持ち家のメリットがありますし、住宅を購入するかどうかは家族構成、資産形成、勤務地なども含めて考える必要があります。
ただし、会社の借上社宅を利用している状態から住宅を購入する場合は、現在受けている住宅関連の福利厚生が購入後にどう変わるのかを事前に確認した方がいいと思います。
特に全国転勤のある営業職の場合、住宅を購入したからといって転勤の可能性がなくなるとは限りません。
私の周囲でも、住宅を購入した時期と転勤の時期が近かった社員の話を聞いたことがあります。
もちろん住宅購入が転勤の理由だったと確認できるものではありませんが、少なくとも「家を買えば勤務地が固定される」とは考えない方がいいと思います。
食品メーカーなら福利厚生は全部すごい?
食品メーカーで働いていると、「大手なら福利厚生が全部すごいのでは?」と思われることもあります。
私自身の感覚では、住宅制度はかなりありがたい一方、それ以外に特別目立ってすごいと感じる制度が大量にあるわけではありません。
また、同じ食品メーカーでも会社によって福利厚生は違います。
そのため、「食品メーカーだから福利厚生が良い」と業界単位で判断するよりも、応募する企業ごとに制度を確認することが重要です。
就職・転職前に確認したい福利厚生
食品メーカーへの就職・転職を考えているなら、年収と一緒に次の項目を確認しておくといいと思います。
| 確認項目 | チェックしたいポイント |
|---|---|
| 借上社宅 | 自己負担の仕組み・利用条件 |
| 家賃補助 | 補助率・上限・対象条件 |
| 利用期間 | 年齢・年数などの制限 |
| 家族向け住宅制度 | 結婚・家族構成によって条件が変わるか |
| 持ち家 | 住宅購入後も補助があるか |
| 初期費用 | 敷金・礼金・仲介手数料などの負担 |
| 転勤 | 引っ越し費用・赴任関連手当 |
| 退職関連 | 退職金・企業年金などの制度 |
特に重要なのは、「家賃補助あり」という言葉だけで判断しないことです。
会社によって補助の仕組みや上限、利用期間、対象者などが異なります。
逆に、借上社宅で初期費用まで会社が負担してくれる場合は、求人票を見ただけでは分からない大きなメリットになることもあります。
福利厚生だけでなく仕事内容も確認しておこう
福利厚生が良くても、仕事内容が自分に合わなければ長く働くのは難しくなります。
私は食品メーカー営業を約7年間経験しました。
食品メーカー営業がどのような1日を過ごしているのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→ 食品メーカー営業の1日の流れ|商談・店舗巡回・資料作成のリアル
向き・不向きについてはこちらです。
仕事の大変な部分はこちらで紹介しています。
→ 食品メーカー営業はきつい?7年間働いて感じた仕事内容・メリット・大変なこと
食品メーカーへの転職を考えているなら
※ここからはアフィリエイト広告を含みます。
食品メーカーを比較するときは、求人票に掲載されている年収だけではなく、住宅制度、勤務地、転勤範囲なども確認しておくことをおすすめします。
まとめ|食品メーカーは年収だけでなく住宅制度も確認
食品メーカーの福利厚生を見るとき、私が特に重要だと感じているのが住宅制度です。
私自身も借上社宅を利用しており、家賃の一部を会社が負担してくれるため、住宅費をかなり抑えられています。
さらに、敷金・礼金・更新料・仲介手数料などの費用も会社負担となっており、住宅制度についてはメリットを感じています。
一方で、持ち家になった場合の住宅補助はかなり少なくなります。
つまり、同じ会社で働いていても、借上社宅に住んでいるときと住宅を購入した後では、福利厚生の恩恵が変わるということです。
食品メーカーへの就職・転職を検討するときは、額面年収だけではなく、家賃補助、借上社宅、転勤時のサポートなども含めて比較してみてください。
※本記事で紹介した内容は筆者の勤務先における一例です。福利厚生は企業、雇用区分、勤務地、家族構成、時期などによって異なります。


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